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庭園

日本庭園の特徴とおすすめの日本庭園ベスト17

日本には、日本の伝統的な技法で造られた庭園が多く存在します。四季折々の美しい自然を楽しめる庭園や心が癒される庭園など、個性的な日本庭園が勢ぞろいです。この記事ではそんな日本庭園の特徴と、おすすめの日本庭園17箇所をランキング形式でご紹介します。
読めば日本庭園の基礎知識と、訪れる価値のある日本庭園が分かります。日本庭園を観光するときの参考になれば幸いです。

CONTENTS

日本庭園の概要

日本庭園とは、日本ならではの自然風景を表現した庭園をいいます。
日本は山と森林が多く、四季がはっきりとした自然豊かな国です。そんな日本の自然を、日本独自の伝統的な手法によって再現しているのが日本庭園です。
日本庭園の歴史が始まったのは、飛鳥時代(592年~710年)といわれています。時代に合わせて形式も変わっていきましたが、現在でもなお日本各地に多く残っており、人々に愛されています。自然豊かで美しい日本庭園は、忙しく働く日本人にとってオアシスのような存在です。

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日本庭園の特徴

日本庭園では、一般的に次の5要素を使って日本の自然を表現しています。

日本庭園において水は、海や滝といった水の自然を意味する。
池や遣水(やりみず:水路のこと)などで表現されるのが一般的。

山が多い日本の自然風景を表現するために欠かせない要素。
日本庭園において山は、一般的に次の2つで表現される。

  • 築山(つきやま)…山をかたどって積み上げた土
  • 野筋(のすじ)…築山の裾あたりにある、ゆるやかな勾配

日本庭園において石は、「石組(いわぐみ)」という複数の石を組み合わせて置く方法で配置される。
石組で表現されるのは、以下が一般的。

  • 自然が作り出したもの(山や滝など)
  • 日本では縁起の良い動物(鶴や亀など)

植栽(しょくさい)

日本の四季を表現するのに不可欠な要素。桜や梅、カエデ、松などが植えられる。
どの日本庭園にも必ずあるのが松。松は四季を問わず緑を絶やさないため、縁起が良いとされる。

景物(けいぶつ)

日本庭園を美しく見せるために置かれるインテリアのようなもの。
石で作られた照明「石灯籠(いしどうろう)」や橋などが該当する。

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おすすめの日本庭園ベスト17

ここでは数ある日本庭園の中から、おすすめの庭園17箇所をランキング形式で紹介します。
ここで紹介する日本庭園は日本人の間では名が知られており、訪れる人も多い名所です。外国人観光客にも高い人気を誇る日本庭園もあります。
日本庭園を観光してみたいけれど、どの庭園が良いか迷っている方はぜひ参考にしてください。

おすすめ1位 兼六園(けんろくえん)/石川県金沢市

兼六園は、日本で特に優れた庭園とされている「日本三名園」の1つ。ミシュラン・グリーンガイドでも最高評価の3つ星を獲得しています。
「兼六園」という名前は、日本庭園に必要な6つの景勝(優れた景観のこと)が全てあることに由来します。数ある日本庭園の中でも、兼六園が持つ四季折々の美しさは圧倒的です。

園内を回遊できるように造られているので、ゆっくり歩きながら観光できます。道中には茶屋もあり、日本茶で一息入れながら庭園の景観を味わうのもおすすめです。
金沢へ訪れる日本人は、必ずといっていいほど兼六園に足を運びます。金沢観光を計画しているのであれば、外せない場所です。

住所/石川県金沢市丸の内1-1
アクセス/バス停「兼六園」(北鉄金沢バス)からすぐ

公式ページ(日本語版)/http://www.pref.ishikawa.jp/siro-niwa/kenrokuen/

公式ページ(英語版)/http://www.pref.ishikawa.jp/siro-niwa/kenrokuen/e/index.html

おすすめ2位 足立美術館(あだちびじゅつかん)の日本庭園/島根県安来市

島根県の足立美術館にある日本庭園も、ミシュラン・グリーンガイドで最高評価の3つ星を獲得しています。
遠方の山が庭園の背景になるように設計されているのが特徴です。庭園の広さは5万坪にも及びます。壮大で美しい自然を見ることができます。
訪れれば、大きな日本絵画を観ている気分になれるでしょう。ぜひ展示会と併せて鑑賞してみてください。

住所/島根県安来市古川町320
アクセス/安来駅(JR山陰本線)から無料シャトルバスで約20分

公式ページ(日本語版)/https://www.adachi-museum.or.jp/garden

公式ページ(英語版)/https://www.adachi-museum.or.jp/en/

おすすめ3位 曹源池庭園(そうげんちていえん)/京都府京都市

曹源池庭園は、世界遺産の天龍寺内にある日本庭園です。
庭園の中心に大きな池を配置し、背後の”嵐山”が庭園の背景になるように造られています。よく晴れた日に大池に映り込む嵐山と庭園の植栽の美しさは圧巻です。
寺の境内にある「方丈(ほうじょう)」と呼ばれる建物から観るのもおすすめです。方丈の縁側から見える曹源池庭園は、一枚に切り取った日本絵画のように感じられるでしょう。

住所/京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町68
アクセス/嵐山駅(京福電鉄嵐山線)からすぐ

公式ページ(日本語版)/https://www.tenryuji.com/

公式ページ(英語版)/https://www.tenryuji.com/en/

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おすすめ4位 桂離宮(かつらりきゅう)の日本庭園/京都府京都市

桂離宮とは、江戸時代(1603年~1868年)の皇族・八条宮家が建てた別荘です。その桂離宮にある日本庭園は、数ある日本庭園の中でも最高傑作といわれています。
高評価の理由は、園内を進むごとに景観が移り変わるためといわれています。橋を渡った後には新しい景色が広がったり、歩いていると別の景色が突如登場したりするように造られているのです。
異なる景色を楽しめるしかけは、桂離宮ならではの特徴です。京都にある他の日本庭園との違いを楽しんでみても面白いでしょう。

住所/京都府京都市西京区桂御園
アクセス/桂駅(阪急京都線)から徒歩約20分

公式ページ(日本語版)/https://sankan.kunaicho.go.jp/guide/katsura.html

公式ページ(英語版)/https://sankan.kunaicho.go.jp/english/guide/katsura.html

おすすめ5位 西芳寺(さいほうじ)の日本庭園/京都府京都市

世界遺産・西芳寺にある庭園は、「枯山水(かれさんすい)」と呼ばれる種類の庭園の最高傑作と評されています。
枯山水とは、石組や地形の高低などを利用して山と川の風景を表現した庭園のことです。控えめな造りですが、見る人の心を浄化させる力を持っています。
緑の苔が全面に広がっているところも、西芳寺の日本庭園ならではの光景です。まるで絨毯を敷き詰めたような美しさに圧倒されるでしょう。

住所/京都府京都市西京区松尾神ケ谷町56
アクセス/バス停「苔寺・すず虫寺」(京都バス)から徒歩約3分

公式ページ(日本語版)/http://saihoji-kokedera.com/top.html

おすすめ6位 龍安寺方丈庭園(りょうあんじほうじょうていえん)/京都府京都市

龍安寺方丈庭園は、世界遺産・龍安寺の日本庭園です。
島を表現した石と水の流れを表現した白砂だけが置かれた、とてもシンプルな造りの庭園です。「雑念を取り払う」という禅宗の美学を極めた庭園とも評されています。
庭園を囲っている塀の高さは一定ではなく、奥に向かってわずかに傾斜しています。遠近法を使って、庭園の奥行が長くなり、より広く感じるよう工夫されているのです。このような仕掛けも、見どころの1つです。

住所/京都市右京区龍安寺御陵下町13
アクセス/龍安寺駅(京福電鉄)から徒歩約7分

公式ページ(日本語版)/http://www.ryoanji.jp/smph/

おすすめ7位 後楽園(こうらくえん)/岡山県岡山市

後楽園は、兼六園と並ぶ日本三名園の1つです。
見どころは、「唯心山(ゆいしんざん)」と呼ばれる築山と、岡山城の天守を含む芝地の景観です。広大な芝地の背後にそびえたつ唯心山と岡山城の天守は、雄大な景観を作り出します。
流店(りゅうてん)と呼ばれる休憩所から後楽園を眺めるのもおすすめです。まるで屏風絵を観ている気分になれます。

住所/岡山市北区後楽園1-5
アクセス/バス停「後楽園前」(岡電バス)からすぐ

公式ページ(日本語版)/https://okayama-korakuen.jp/

公式ページ(英語版)/https://okayama-korakuen.jp/section/english/

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おすすめ8位 小石川後楽園(こいしかわこうらくえん)/東京都文京区

小石川後楽園は、国の特別史跡および特別名勝に指定されている日本庭園です。
見どころは、大泉水(だいせんすい)と呼ばれる大きな池とその周辺の景観です。大泉水とその周辺は、日本で最大の面積を誇る琵琶湖の景観に似せて造られています。都会にいながら、壮大で美しい自然を楽しめるでしょう。
都会での生活に疲れて癒されたい時や、東京観光などで訪れる日本人が多いです。

住所/東京都文京区後楽1-6-6
アクセス/水道橋駅(JR総武線)から徒歩約5分

公式ページ(日本語版)/https://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index030.html

公式ページ(英語版)/https://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index030.html#googtrans(en)

おすすめ9位 栗林公園(りつりんこうえん)/香川県高松市

栗林公園は、四国で唯一、国の特別名勝に指定されている日本庭園です。
栗林公園の景観は、一歩歩くごとに変わるといわれます。少し歩くだけで変化に富んだ景観を見られるのは、栗林公園ならではの特徴です。
富士山に似せて造られた築山「飛来峰(ひらいほう)」からの景色も必見。山頂からは、栗林公園の名所・偃月橋(えんげつきょう)や南湖(なんこ)を含んだ壮大な景観を楽しめます。

住所/香川県高松市栗林町1-20-16
アクセス/栗林公園北口駅(JR高徳線)から徒歩約3分

公式ページ(日本語版)/https://www.my-kagawa.jp/ritsuringarden

公式ページ(英語版)/https://www.my-kagawa.jp/en

おすすめ10位 大徳寺(だいとくじ)の日本庭園/京都府

京都の名所・大徳寺には、「龍源院庭園(りょうげんいんていえん)」と「瑞峯院庭園(ずいほういんていえん)」の2つの日本庭園があります。両者とも枯山水と呼ばれるタイプの日本庭園です。龍源院庭園では苔が美しい枯山水、瑞峯院庭園ではダイナミックな枯山水を楽しめます。
異なる顔を持つ日本庭園を同時に味わえるのは、大徳寺ならではの体験です。

住所/京都府京都市北区紫野大徳寺町53
アクセス/バス停「大徳寺前」(京都市バス)からすぐ

公式ページ(日本語版)/http://www.rinnou.net/cont_03/07daitoku/

公式ページ(英語版)/http://zen.rinnou.net/head_temples/07daitoku.html

おすすめ11位 平等院(びょうどういん)の日本庭園/京都府宇治市

世界遺産・平等院の日本庭園は、平安時代(794年~1185年)に完成された最古の庭園です。
「極楽浄土(ごくらくじょうど)」を表現した日本庭園として知られています。極楽浄土とは、平安時代の貴族が願い求めた苦しみのない仏教の世界です。
訪れれば、美しい景観と共に日本仏教の世界観も味わえるでしょう。

住所/京都府宇治市宇治蓮華116
アクセス/宇治駅(JR奈良線/京阪宇治線)から徒歩約10分

公式ページ(日本語版)/https://www.byodoin.or.jp/

公式ページ(英語版)/https://www.byodoin.or.jp/en/

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おすすめ12位 圓通寺(えんつうじ)の日本庭園/京都府京都市

圓通寺の日本庭園は、日本300名山の1つ「比叡山(ひえいざん)」が背景になるよう設計されて造られた庭園です。
春にはサツキ、秋は紅葉、冬は雪の景色が広がります。比叡山の眺望と共に四季折々の美しい自然を楽しめるのが魅力です。

住所/京都府京都市左京区岩倉幡枝町389
アクセス/バス停「西幡枝(円通寺前)」(京都バス)から徒歩約3分

公式ページ(日本語版)/https://www.kyoto-entsuji-teien.com/

おすすめ13位 識名園(しきなえん)/沖縄県那覇市

識名園は、かつて沖縄に存在していた琉球王国の面影が残る日本庭園です。
以下のような、琉球文化ならではの特徴が随所に見られます。

  • 沖縄ならではの植物(ガジュマルやアカギなど)がある
  • 池の周りには琉球石灰岩(沖縄で広く分布する石灰岩)が置かれている

他の日本庭園とは景観が異なるので、見比べてみると面白いでしょう。

住所/沖縄県那覇市真地421-7
アクセス/バス停「識名園前」(那覇バス)からすぐ

公式ページ(日本語版)/https://www.city.naha.okinawa.jp/kankou/bunkazai/shikinaen.html

おすすめ14位 三渓園(さんけいえん)/神奈川県横浜市

三渓園は、国の特別名勝に指定されている日本庭園です。
見どころは、園内の大半を占める大きな池。周囲の山々と三重塔を背景にした大池の景観は絶景です。
横浜を観光するときには、ぜひ訪れてみてください。

住所/神奈川県横浜市中区本牧三之谷58-1
アクセス/バス停「三渓園入口」(横浜市営バス)から徒歩約5分

公式ページ(日本語版)/https://www.sankeien.or.jp/

公式ページ(英語版)/https://www.sankeien.or.jp/en/

おすすめ15位 浜離宮恩賜庭園(はまりきゅうおんしていえん)/東京都中央区

浜離宮恩賜庭園は、東京都内最大の日本庭園です。
築山「御亭山(こてやさん)」の頂上は、園内やその周辺を一望できる絶景スポットとして日本人に人気です。ビル群や東京タワーも見え、その景観はニューヨークのセントラルパークにも例えられます。

住所/東京都中央区浜離宮庭園1-1
アクセス/汐留駅(都営地下鉄大江戸線/ゆりかもめ)から徒歩約5分

公式ページ(日本語版)/https://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index028.html

公式ページ(英語版)/https://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index028.html#googtrans(en)

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おすすめ16位 六義園(りくぎえん)/東京都文京区

六義園は、小石川後楽園と並ぶ特別名勝の日本庭園です。
見どころは、池のほとり「出汐湊(でしおのみなと)」。和歌山県の名勝・和歌の浦の風景を再現した場所といわれています。訪れれば、古来の日本人が感じた日本の風景を体感できることでしょう。

住所/東京都文京区本駒込6-16-3
アクセス/駒込駅(JR山手線/東京メトロ南北線)から徒歩約7分

公式ページ(日本語版)/https://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index031.html

公式ページ(英語版)/https://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index031.html#googtrans(en)

おすすめ17位 偕楽園(かいらくえん)/茨城県水戸市

偕楽園は、兼六園および後楽園と並ぶ日本三大名園の1つです。
見どころは、茶室「好文亭(こうぶんてい)」の3階から一望できる園内の景観。後楽園が持つ壮大で豊かな自然の景観を楽しめます。

住所/茨城県水戸市常磐町1
アクセス/バス停「偕楽園前」(茨城交通)から徒歩約3分

公式ページ(日本語版)/https://ibaraki-kairakuen.jp/

公式ページ(英語版)/https://ibaraki-kairakuen.jp/en/language/

まとめ

日本の庭園は、日本の自然を独自の技法で表現した庭園です。地域によって異なる特徴を持ち、その場所でしか見られない景観もあります。
ぜひ実際に訪れてみて、日本庭園の奥深さを体感してみてください。

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